わたしの可愛い、



オレの精神も身体もあの運命とも言うべき最低最悪の日から常に疲労困憊で。
日々重くなっていくような手足を投げ出すように横になった身体に、新たな軽い重み。

「ランチアさん、ランチアさん」

跨ってきたその小さな身体は甘えるように
抱きついて擦りよって甘ったるい声で名前を呼んで・・
オレの頬に小さく綺麗な手を添えてくる。

そのうちの一方にはジャラと重い音を立てる鎖を持っていて、
其れはオレの首に巻き付けられた首輪へと繋がっていた。

「気分はどうですか?」

ニコニコと微笑む顔は純真無垢。

「・・最悪、だな」

骸は吐き捨てるように言ったオレの言葉に恍惚の表情を浮かべた。
子供らしからぬ、うっとりと トロトロと蕩けるような空気を纏わせてオレの名前を呼んだ。

「もっと、もっと・・これから更に酷い目に遭うことになりますよ。
そうしてもっと僕を楽しませてくださいね」

頬を撫でるように滑った手の平、それは子供らしい柔らかさと温かさ。
ちぅ、と軽く吸われた唇からふわりと甘い匂い。
クスクスと笑う骸を侮蔑を込めた瞳で睨めば更に笑みを濃くする。

「貴方は僕のオモチャです」


鈴の鳴る様な声で囁いた言葉は、
オレにとって更なる地獄の始まりになった。




















アナタは
可愛い、可愛い、私のお人形さん。

**2005.11.29.(20051109のブログより)

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